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ADB News Release No. 28/01

19 April 2001

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ADB NR 28/01

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アジア諸国がグローバリゼーションという新たな機会を活用す

るには注意深い対応が必要 

(アジア開発銀行報告書)

  

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2001年4月19日 東京

アジア開発銀行は、毎年発行している、アジア太平洋地域経済の状況と見通しに関する報告

書、「アジア開発展望」を本日発表した。同報告書は、アジアの開発途上国がグローバリゼー

ションを恩恵を得る には、それが提供する機会をとらえ、同時に、それに伴う様々な課題とリ

スクに取り組まねばならない、と指摘している。グローバリゼーションに関する同報告書の考

え方を要約すると以下のとおりである。

グローバリゼーションは経済成長を 促し、貧困削減に寄与する。貿易の拡大は、アジア太平

洋地域の諸国が輸出市場を拡大する 新たな機会をもたらす。また、情報通信技術(IT)革命は、

技術集約型のサービスを輸出する機会を創り出す。

同時に、1997年のアジア危機で得た経験は、グローバリゼーションが経済のみならず社

会福祉制度にまで影響を与える変動要因となり得ることを示唆している。

最近30年間のアジア各地における 急速な成長は、高い貯蓄率と投資率、成長を支えるマク

ロ経済政策、新たな技術の流入とともに、輸出が原動力となっていた。

しかし、アジアの開発途上国は、過去の蓄積に頼った成長モデルから脱皮し、革新に基づい

た成長モデルへと移行する必要があ る。この移行を、グローバリゼーションがもたらす機会と

制約の下で、実現させる必要がある。

 グローバリゼーションの機会を活 用するには、IT関連のインフラがますます重要になる。ま

ず、通信セクターが整備され、公共・民間両セクターが協力し、先進諸国からの技術移転が行

われる必要がある。





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 「経済と技術の強い力が働き、世界経済を現在よりも一層グローバル化していく。従って、

アジアの成長しつつある経済の課題 は、リスクを最小に抑えながら、グローバリゼーションが

もたらす成長と発展の機会をいかに 活用するかということである。」と、アジア開発銀行の千

野忠男総裁は指摘している。

 さらに、「アジア開発展望」では、グローバリゼーションについて以下の考察を展開してい

る。

 千野総裁が言うリスクとは、世界の市場における急激な価格変動から究極の経済金融危機に

至るまで様々である。ゆえに、グローバリゼーションに伴うリスクと社会の弱者層への影響を

抑えるための政策を採用し制度を整備することが重要である。

 採用すべき政策には、経済の安定維持、慎重な金融政策、健全な規制の実施等が含まれよう。

一方、各国政府には、民間セクターと協力しながら、適切な政策を決定し実行に移す能力がな

ければならない。

 危機が起こるたびに、その危機に対応した社会的セーフティネットを設け、プログラムを策

定するのは効率的でなく、時間がかかり、結局困難である。社会を守る永続的な仕組みを設け

ることが重要である。

 公共事業により貧困層に職を与え 、短期的な社会的セーフティネットにより、働くことがで

きない人々に雇用を提供すべきであ る。経済が開放され、貧しい国々の生産と輸出が労働集約

型の製品に特化していくと、貧しい子供たちが仕事に駆り出され、教育を受ける機会を奪われ

る惧れがある。このため、アジア太平洋地域のいくつかの開発途上国で就学率を高めることに

役立った、通学促進に目的をしぼった補助金を設けることも一案であろう。

 「アジア開発展望」では、アジア諸国がグローバリゼーションに対応するために必要な、経

済、貿易、人的資源、社会的課題、制度に関し政策を転換すべき点として、以下を列挙してい

る。



貿易障壁による効率性の低下や経済 的な歪曲効果は、非関税障壁を関税化し、適用を国

内産品保護分野のみに限定し、品目の削減等を通じて、できる限り対象範囲を小さくすべき

である。



未熟練労働者が急速に変化する情勢 に柔軟に適応できるよう、職業訓練よりも基礎教育

を重視すべきである。同時に、アジアの開発途上国では、新たな技術を吸収し国内産業にそ

れを導入できる、高いレベルの技術者、科学者、金融セクターのスタッフ、専門家が必要で

ある。



国内の状況に応じて、通信インフラやコンピュータに関する能力向上に資金を投入して、

新たな経済において競争力を維持することが重要である。



銀行によるファイナンスのみに依存 している諸国では、証券市場の活用に目を向ける必

要もあろう。証券市場では、新たな技術の立ち上げに必要なベンチャー・キャピタルをより効

率的に集めることができよう。



グローバリゼーションへの対

応は、世界、地域、各国それぞれのレベルで進められ、そ

れぞれが相互に補完するものと考えるべきである。





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不安定要因を減らすためには、通貨や金融に関する制度を強化する必要がある。信頼性

と慎重な考慮をこれら政策の主眼とする必要がある。

 「アジア開発展望」は、「金融市場の自由化とグローバリゼーションに起因する巨額の証券

投資資金の流入に伴うリスクを認識 できなかったために、アジアの開発途上国は、1997/

98 年の経済・金融危機に遭遇した。」と指摘している。

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