平成10年1月 日
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Ⅰ 見直しに当たっての基本的な考え方
近年、開発行為や中高層建築物の建築などの一定規模以上の土地利用行為の実施に際して、事業者と土地利用行為が行われる土地の周辺に居住する住民との間でトラブルが急増している。横須賀市では、これを緊急に対応すべき課題として捉え、法令による土地利用調整のための制度で対応できないこれらの紛争の解決や本市の土地特性を踏まえた土地利用を誘導するための制度として、平成15年2月に特定建築等行為に係る基準及び手続き並びに紛争の調整に関する条例(平成17年7月に「特定建築等行為に係る手続き及び紛争の調整に関する条例」に改称。以下「本条例」という。)を施行している。
他方、本条例施行以降も、横須賀市では、土地利用の調整に関する取組みとして、以下のような土地利用に関する基準・手続きの整備が進められてきた。
①高度地区の指定(平成16年1月)
②斜面地建築物の構造の制限に関する条例(平成16年7月)
③土地利用調整関連条例の体系的整備(平成17年7月)
こうした取組みによって、従来は可能であった大規模な建築物の建築の多くが一定規模以下に制限されるなど、秩序ある土地利用が図られつつある。また、建築物の高さ規制などは、紛争の未然防止につながっていると推測され、これは、これまでの本市の取組みの目に見えない成果であるといえる。
また、土地利用調整関連条例の整備に伴い、本条例は、特定建築等行為に係る住民調整手続きに役割を特化させ、その機能を果たすことが期待されているものである。
しかし、それでもなお、快適な居住環境に対する住民ニーズの高まりもあり、開発や建築に起因する紛争は少なからず発生している。また、本条例の運用を通じ、市民・事業者等から様々な意見が寄せられている。
この度、当委員会は、市が本条例附則第3項の規定に基づき条例施行後最初の見直しを行うに当たり、見直しを行うべき事項の検討について市長から諮問を受け、本条例の見直しについて検討した。検討の結果当委員会が到達した見直しに当たっての基本的な考え方は以下のようなものである。
1 市民と事業者の自律的紛争解決・合意形成を目指す。
本条例は、住民・事業者双方の互譲の精神に基づく紛争の自律的な調整・解決に資することを基本的な目的としている。本条例の見直しは、この目的をよりよく達成するという観点から、紛争の自律的解決により一層貢献しうるような制度へと改善していくことを目指すという姿勢で行うべきである。
特定建築等行為に起因する紛争は、直接的には事業者が惹起するものである。事業者は、当然、自己の企図する特定建築等行為によって近隣・周辺住民に生じる影響を極力回避し、回避できない影響については納得のいく説明をすべき責務がある。したがって、譲歩できるところは譲歩すべきである。
他方で、特定建築等行為によって影響を受ける近隣・周辺住民が、その影響を完全に排除することを要求できる権利を持つわけでもない。特定建築等行為が法令によって禁止されておらず、また、その影響が受忍限度を超えるものでないのであれば、その影響の完全な除去を求めるのは、事業者に対して既存の法の水準を超える要求をすることを意味するのであって、その意味で近隣・周辺住民にも、事業者の言い分に耳を傾け、譲るべきところは譲るという態度が求められるのである。
また、紛争の調整に当たっては、特定建築等行為に起因する紛争が本来的には私人間の紛争であり、第一義的には当事者間で解決すべき事柄であること、他の既存の法令に抵触せず、したがって行政に規制権限が与えられていない紛争が本条例の対象であることを踏まえると、行政の役割は、当事者間での紛争解決に至るための条件を整備することに止めるのが穏当であり、両者の言い分のどちらかに軍配を上げるというような審判的機能まで持たせることは適切ではない。
以上のように考えると、住民と事業者の双方が互譲の精神に基づいて自律的に紛争調整を行うという本条例の基本的な思想は妥当であり、本条例の見直しに当たってもこのような考え方を機軸に据えて、このような思想がよりよく実現されるような制度になることを目指すべきである。
もっとも、以上のように考えた場合、本条例の目的規定や理念規定、市や市民の責務規定などは、本来は見直す必要はないところであるが、本条例施行後の上記のような本市における各種条例の整備に伴い、他条例との重複等を生じてきており、整理を図るという観点から、改正するのを適当と見るべきものがあることに留意が必要である。
2 本条例の対象として取り上げるべき「紛争」を漏れなく取り上げる。
紛争として取り上げられなければ本条例の対象とならず、自律的合意形成のための本条例の手続きを利用できない。そこで、「紛争」として本条例の手続きに乗せるのが妥当であるにも拘わらず、本条例の「紛争」に該当しないために本条例の手続きに乗らないものがないかどうか精査し、あれば原則としてそれを「紛争」として本条例ですくい上げるべきである。
(1) 第一に、「紛争」の定義を見直すべきである。例えば、プライバシーをめぐる問題は、これまで本条例の「紛争」には含めない運用がされているが、住民と事業者の自律的調整に比較的なじみやすい性質の紛争であり、本条例の調整手続きを利用させるのが妥当であろう。もっとも、本条例第37条による説明事項に含めることによって初めて紛争調整が可能となるような性質のものであるけれども、説明をするために必要な事業者による調査が技術的あるいは費用的に極めて困難なために、「紛争」に含めることが事業者に著しく酷なものや(風害等)、特定建築等行為に起因するものであっても他の法令に解決を委ねるのが妥当と考えられるものについては、早計に本条例の「紛争」に含めることには慎重でなければならない。
(2) 第二に、「特定建築等行為」の定義を見直すべきである。本条例の対象となる紛争は、「特定建築等行為」に起因する紛争である。「特定建築等行為」以外の行為によって生じる紛争は、本条例の用意する調整手続きに乗らない。ところが、本来本条例による調整に委ねるのが妥当であるにもかかわらず、紛争原因行為が「特定建築等行為」に該当しないために、本条例が利用できない種類の紛争がある。例えば、「特定用途建築物の建築」は用途に着目して当該用途に建築物が用いられるときは紛争を生じることが予想されるために「特定建築等行為」に含められているものであるが、既存建築物の用途変更は新たな「建築」には当たらず、したがって「特定建築等行為」にも含まれず、紛争の中味としては「建築」による紛争と全く同じであるにもかかわらず、本条例の対象となる紛争には該当しないこととなっている。この他にも、紛争発生原因行為が「特定建築等行為」に該当しないために、本条例の手続きに乗せることが適切であるのに、紛争に該当せず、したがって、本条例の対象とならないものについては、「特定建築等行為」の定義を変更することによって、本条例による調整対象とすべきである。
(3) 第三に、再承認申請を要する行為を見直すべきである。現在の規定では、「新たな近隣・周辺住民が生じない変更」は変更届の提出で足り、再承認手続きを要しないが、近隣・周辺住民に変更が生じない変更であっても、その受ける影響に変更がある場合には、紛争の実質が当初とは変わっており、再度承認申請を要することとすべきであり、住民説明から始めることも含めて見直しを図るべきである。
(4) 第四に、あっせん・調停の申出期限を見直すべきである。現行では、行為の着手前までを申出期限としているが、行為着手後であっても、事業者においてなお変更の余地(=住民との調整の余地)がありうるのであれば、あっせん・調停の対象からはずす理由はない。
3 住民説明手続き及び説明後の住民・事業者間の合意形成手続を充実させる。
本条例は、住民と事業者との自律的な紛争解決を促すことを基本的な目的としており、これを今後も踏襲すべきであることは1で述べたとおりである。住民に対する事業者による説明とその後の意見書・見解書のやりとりといった手続きは、住民と事業者との自律的紛争解決に至るための枠組みである。この枠組みを本条例の目的達成により資するものとするために、その一層の充実を図るべきである。
(1) まず、住民に対する説明のあり方を充実させることが望ましい。
ⅰ)住民説明は、その後の自律的調整の不可欠の前提であり、説明されるべきことが適切に説明され、建築に関する素人である住民がそれを正しく理解できるのでなければ、自律的調整は望めない。そこで、住民が理解しやすくすることを支援する仕組みを設けることが望まれる。そのような仕組みとしては、当事者以外の第三者を説明会に派遣して、専門的な立場から住民からの事業者による説明内容に関する疑問等についてわかりやすく解説する、という制度を設けることが有益であろう。実施に向けた取組みが望まれる
ⅱ)また、説明項目中、「工事の施行に関する事項」に関しては、現在、建築業界における実態に鑑み、大まかな説明のみすればよく、本来必要な程度の詳細な説明は承認処分後にすることでよしとする運用がされているが、承認がされてからでは詳細な説明がなされないおそれがあり、ひいては、工事実施方法をめぐる紛争の自律的解決のための条件が調わないこととなるおそれがある。したがって、施工者決定後に詳細な説明をすることを承認の条件とするなどの改善を要する。
(2) 次に、説明後の手続きの充実を図ることが望まれる。
ⅰ)現在、意見書・見解書という住民と事業者との間のやりとりに関する制度が本条例で用意されているが、承認に当たり事前の説明がなされたかどうかの判断材料として利用されているにすぎず、紛争の自律的解決のための機能はきわめて弱い。自律的調整の促進という本条例の基本的な目的の達成に資する制度へと再構築していくことを目指すべきであろう。具体的には、現在の「意見書・見解書」を、「要望書・回答書」とし、特定建築等行為の内容や実施方法等について、住民への影響をより小さなものとするために住民が事業者に要望をし、その経済的可能性等の観点から事業者が要望に沿えるかどうかの回答をする、という制度へと再編することが考えられよう。
ⅱ)さらに、以上のような「要望書・回答書」という制度を実効的なものとするためには、住民・事業者の双方が互譲の精神をもった態度で臨むことが必要不可欠であるが、これを確保するための担保となるような仕組みを設けておく必要がある。特に、事業の実施・内容を決定しうる立場にある事業者について、互譲の精神を堅持させることが必要である。住民の要望に対して誠実な回答がされなくとも、説明は尽くしたとの理由で承認せざるを得ないような仕組みでは、「要望書・回答書」という制度を設けても画餅に帰する。したがって、要望書に対する回答書の内容等事業者の対応を承認処分の判断に反映させるような仕組みに、現行の承認手続きを昇華させることが必要である。
見直しに当たっての基本的な考え方は以上の通りである。なお、以上に記したところとは別に、当委員会における検討の過程で見直しを要するのではないかと考えられる点がいくつかあった(お知らせ板の長期放置の問題等)。個々の事項については「Ⅱ 特定建築等行為条例における見直し事項」に記載するとおりであるが、これらについても、改善に向けて善処されることが望まれる。
Ⅱ 特定建築等行為条例における見直し事項
第1章 総 則
目的(現行条例第1条関係)
条例の目的規定は、特段の改正を要しない。
(説 明)
目的規定から、本条例第2章「特定建築等行為の住民への周知等」、第3章「特定建築等行為に係る手続き」、第4章「特定建築等行為に係る紛争調整」及び第5章「横須賀市特定建築等行為紛争調整委員会」を導き出されることが明らかなこと、これらの条例全体の枠組みは維持すべきと考えられること及び「良好な近隣関係及び生活環境の保持を図り、もって土地利用における公共の福祉を実現すること」が、引き続き条例の目指すべき目的として適当であることから、本条を改正する必要は見出せない。
基本理念(現行条例第2条関係)
基本理念の規定を削除する。
(説 明)
本条例は、本市における土地利用の調整に関する最初の条例であり、制定当初は、土地利用の基準も盛り込まれていたことから、周辺環境に影響を及ぼすおそれのある土地利用に当たっての基本理念を明らかにしたものであり、本規定は、意義深いものであった。
しかし、平成17年に一連の土地利用調整関連条例を整備したことに伴い、本規定に設けられていた第1項※を横須賀市土地利用基本条例に移したほか、同土地利用基本条例で本市における土地利用の理念や基本原則が明らかにされた。
その結果、残された第2条第2項のみをもって本条を形成するかたちで整理したものだが、同規定の趣旨は、土地利用基本条例と同趣旨であり、なおかつ本条例第6条から第8条に設けている市・市民・行為者の責務とも一部重複するところがあるといえる。
また、本条例と並行して本市の土地利用を調整する適正な土地利用の調整に関する条例には基本理念を設けていない。
仮に、基本理念規定を削除したとしても、条例の運用上支障を来たしたり、条例の効果を低減させたりするとは考えられず、むしろ目的規定と基本理念規定の解釈上の疑義等も解消されることから、この際、削除すべきである。
※ 制定当時の第2条第1項
本市における土地利用は、市域の大部分を山地丘陵が占め、点在する低地に密集市街地が形成されていること、急峻な谷戸及び山地丘陵の開発等により宅地化が図られていること等の本市の地域的特性を十分に踏まえたものでなければならない。
対象行為(現行条例第3条関係)
1 第1種区域内で用途を変更して特定用途建築物となるものについては、本条例の対象とする。(第4号関係)
2 がけ地において行う「架台」の築造・宅地造成を本条例の対象とする。(第5号・第6号関係)
3 「がけ地建築物の建築」の対象とならない「車庫等で、既存の擁壁部分に延べ面積が20㎡未満で、かつ、階高3m以下であるものを建築する場合」を近年の自動車の保有状況等にかんがみ、緩和する。(第5号関係)
4 「宅地造成」の対象となる要件に、造成する土地の面積のみではなく、搬出入される土砂等の量を加える。(第6号関係)
(説 明)
本条例は、「開発行為、大規模建築物の建築その他の周辺環境に影響を及ぼすおそれのある土地利用行為」を対象とし、それにより影響を受ける住民調整及び紛争調整の手続きを定めるものである。このような趣旨を踏まえて、以下のとおり対象行為を拡大すべきである。
ただし、特定建築等行為条例の対象行為の拡大は、適正な土地利用の調整に関する条例のほか、他の土地利用調整関連条例の対象にも波及し、事実上の条例改正になることから、この取扱いについては別途調整する必要がある。
1 用途変更により特定用途建築物となるものの取扱い
「特定用途建築物の建築」については、ある特定の用途(ホテル、旅館、ぱちんこ屋及びゲームセンター)の建築物が建築されることによる影響に着目して本条例の対象としたものであるが、現在の条例では、既存の建築物の用途を変更して特定用途建築物となる場合を対象としていない。
ある建築物の「用途」に着目して条例の対象行為とした経緯を踏まえ、第1種区域内で用途を変更して特定用途建築物となるものについて、本条例の対象とする。
2 がけ地における「架台」の築造・宅地造成について
本市では、山地・丘陵が市域の大部分を占めるという地形的特質から、がけ地を利用した建築物の建築が多く、このような行為の安全性に着目し、「がけ地建築物の建築」として条例の対象とした。
現在の条例では、「その上部に建築物を建築することを目的とする人工地盤の築造」を対象としているものの、その上部を庭、駐車場等に利用する「架台」は対象としていない(【図1】参照)。
また、「架台」と同様、その上部を庭などに利用するための造成行為(擁壁の築造)についても、本条例の対象となっていなかった(ただし、造成する土地の面積が
100㎡を超える場合については、「宅地造成」に該当し、本条例の対象となった。)(【図2】参照)。
そこで、これらの行為については、「がけ地建築物の建築」と同様、同じがけ地において行う行為であることに着目し、対象とする。
【図2】
擁壁を築造して土を入れ、上部を庭などに利用。
【図1】
架台の上部には建築物を設けない。庭などに利用。
3 「がけ地建築物の建築」の緩和要件の見直し
現在の条例では、「がけ地建築物の建築」について、①「車庫等で、既存の擁壁部分に延べ面積が20㎡未満で、かつ、階高3m以下であるものを建築する場合」と②「がけ面に建築物を建築しない増築の場合」を除外している。
このうち、①については、近年、自動車を2台所有する家庭が多く、また、既存の擁壁部分に築造する行為であることから、近隣の住民との間に問題を生じることもほとんどないことから、緩和要件の見直しを行う。具体的には、「延べ面積が20㎡未満」という要件を「延べ面積が40㎡未満」とすることが考えられる(「40㎡未満」は、2.5m×6m(自動車1台)×2台+αと算定した。)。
4 搬出入される土砂等の量に着目した「宅地造成」の要件の見直し
「宅地造成」は、行為に伴う土砂等の搬出入がかなりの量に及ぶことから本条例の対象としたものであるが、行為者の負担を考慮し、主として個人が行う駐車場造成や擁壁築造などの小規模な行為(切土・盛土を行う土地の面積の合計が
100㎡以下)は、除外している。
ただし、そのような小規模な行為であっても、搬出入される土砂等が多量に及ぶ場合には、近隣の住民の日常生活にそれなりに大きな影響を及ぼすこととなることから、過去の実例等を踏まえ、造成を行う土地の面積に関係なく、例えば、搬出入される土砂等の合計が
100㎥を超える「宅地造成」についても、本条例の対象とすることが考えられる。
定義(現行条例第4条関係)
(1)近隣住民・周辺住民の定義(現行第2号・第3号関係)
近隣住民及び周辺住民の範囲については、特段の改正を要しない。
(説 明)
本条例では、特定建築等行為の実施により影響を受ける程度の差によって近隣住民及び周辺住民の範囲を設定し、住民調整手続き及び紛争調整手続きの対象としている。
条例の運用過程では、この範囲の妥当性について、様々な指摘・意見があった。確かに、ある特定建築等行為により生じる直接的・間接的な影響は、個々の住民の主観的な印象まで含めると様々なものがあると考えられる。
しかし、本条例は、特定建築等行為の実施により生じる個々の住民の日常生活への影響に対する配慮を目的としており、また、条例に基づく手続きを設けて行為者側に住民調整義務を課す以上、影響を客観的に評価し、一定の範囲を指定して対象を明確化する必要があるといえる。
特定建築等行為が影響を及ぼす範囲、住民調整を行う行為者の負担等を考慮した結果、近隣住民及び周辺住民の範囲は適切であると考えられる。
なお、町内会・自治会等の地縁団体を条例の対象住民にするよう求める意見があるが、これらの地縁団体については、任意加入の団体であること、また、特定建築等行為に起因する影響を直接受ける住民と範囲が必ずしも一致するものではないことから、条例の対象とすることは妥当ではない。
ここで、次の点について付言しておきたい。近隣・周辺住民が行為者からの説明を受ける対象となるのは本条例の規定により明らかである。したがって、これらに該当しない住民への説明は、条例に基づく承認処分の要件とはならない。しかしながら、近隣・周辺住民以外の住民に対して説明を行うことが積極的に排除されるものではないことも、条例全体の趣旨から容易に導き出せる。近隣・周辺住民の範囲の拡大は行わないが、行為者は、条例の対象とならない住民に対しても、必要に応じて適宜説明を行うことが望ましい。また、住民説明への十分な対応を図るため、市は、行為者に適切に指導する必要がある。
(2)紛争の定義(現行第4号関係)
条例の改正は要しないが、現在、紛争調整手続きの運用上制限することとなっている「紛争」に該当する事項の解釈の範囲を拡大する。
(説 明)
本条例では、「紛争」を「日照、通風及び採光の阻害、テレビジョン電波受信障害、工事中の騒音、振動等により日常生活に影響を及ぼされる近隣住民及び周辺住民と行為者又は当該行為者から特定建築等行為に係る工事を請け負った者(請負工事の下請人を含む。)との紛争」と定義している。
これまでの条例の運用では、「プライバシー・眺望権の侵害についてはその受け止め方について個人差が大きく、また、ビル風による風害等についてはその因果関係が自然現象との関係が強く、現状において一般的な課題として扱うには適当ではない」(条例の逐条解説
149頁参照)とし、実質的にあっせん・調停の手続きが可能と考えられる範囲に対象を限定してきた。
その一方で、条例の対象とする「紛争」については、調整可能性(解決できるかどうか)は別として、対象範囲を広くしたうえで、当事者間の調整に任せるという取扱いも考えられる。
条例の対象とする「紛争」の範囲を広げたとしても、行為者側には実害はなく、また、特にプライバシーの問題については、抽象的で個人差のある概念であるが、設計段階である程度の配慮ができ、「視覚上の問題に限る」などの限定をすれば技術的に対応可能であることから、本条例において取り扱う「紛争」の範囲の解釈を拡大することが望ましい。
ただし、風害については、風洞実験やシミュレーションの実施などの議論の前提となるデータが必要であり、相当規模以上の建築物に限って対象に加えて取り扱うべきと思量する(平成19年4月に施行予定の「市街地における適正な土地の高度利用に関する条例」では、高さが60mを超える建築物の建築について風環境調査を求め、特に高さが
100mを超える建築物の建築については、風洞実験による風環境影響予測評価手続きを義務付けている。)。また、土壌汚染については、本条例で紛争として取り扱うのではなく、土壌汚染防止法や神奈川県生活環境の保全等に関する条例で対応すべきである。
市の責務(現行条例第6条関係)
市の責務規定は、特段の改正を要しない。
(説 明)
市の責務規定の中に「市民に軸足を置いて条例を運用する」旨の規定を設けるよう望む意見があるが、本条例が行為者、市民双方の権利を踏まえつつ、相互の調整を図る趣旨であることから、このような規定を設けることは適切ではないと考えられる。
したがって、市の責務規定については、改正を行う必要はない。
市民の責務(現行条例第8条関係)
第1項を削除する。
(説 明)
本市における土地利用の調整に関する最初の条例として制定された当初、第1項の規定は、市民の立場をより積極的なものにする(近所で特定建築等行為が行われることによってはじめて問題意識を持つ(反対運動を行う)のではなく、日頃からまちづくり活動に積極的に参加することによって、将来のまちのあるべき姿について議論を重ねる必要がある。)という意味があった。
しかし、平成17年の土地利用調整関連条例の整備に伴い、土地利用に関わる主体の基本的な責務は横須賀市土地利用基本条例に規定されたこと、また、市民が主体的にまちづくりにかかわる仕組みとして、適正な土地利用の調整に関する条例に「地区土地利用協定制度」が設けられたことなどを踏まえると、第1項の規定は不要と考えられる。
第2章 特定建築等行為の住民への周知等
お知らせ板の設置(現行条例第36条関係)
1 お知らせ板の設置日を一定範囲の住民に周知することとする規定を設ける。
2 お知らせ板が設置されたあと長期間放置される問題については、現行条例第63条(報告)の規定を活用することとし、新たな規定は設けないで対応する。
(説 明)
1 お知らせ板の設置日の住民への周知について
行為者によるお知らせ板の設置は、本条例に基づく住民調整手続きの出発点となるものであるが、これまでの条例の運用過程では、袋小路等の人の目に付きにくい場所で特定建築等行為が行われる場合等、行為に直接かかわる近隣・周辺住民が、お知らせ板が設置された事実を把握できないという事例が見られた。特に、周辺住民にとっては、自ら申し出ることによって行為者の説明を受けるための契機となるものであり、重要な問題である。
したがって、行為者は、お知らせ板を設置したことを一定範囲の住民に通知し、通知したことを市に報告することとする制度設計が求められる。
ただし、行為者による住民へのお知らせ板設置の通知については、行為者の負担等を考慮すれば、お知らせ板設置の補助的なものと位置付けるのが妥当と思われる。制度設計としては、例えば次のようなものが想定できる。
ⅰ)周知の対象となる住民
現に居住し、又は事務所若しくは事業所として事業活動を行っている近隣・周辺住民
ただし、TV電波受信障害を受ける周辺住民については、その範囲をあらかじめ確定することが困難であることから、除外する。
ⅱ)周知の方法
郵送、各戸の郵便受けへの投込み、新聞折込み、口頭による伝達等、住民がお知らせ板が設置されたことを把握するために必要な措置
この場合、居住者に周知の内容を関係権利者に伝えてほしい旨の周知を行うことは可とする。
なお、近隣・周辺住民にお知らせ板設置を通知する仕組みを設けることから、周知期間(行為者のお知らせ板の設置から住民への説明までの14日間(行為によっては21日間))延長は行わない。
2 お知らせ板が設置後長期間放置される問題について
条例の運用過程では、様々な事情から設置されたお知らせ板がそのまま放置されるという事例が散見された。
この問題へに対処するため、市は、住民からの問い合わせに応じ、必要と判断した場合には、現行条例第63条(報告)の規定を積極的に活用し、行為者に状況報告を求めることとする。
なお、行為者から報告があった場合、市は、その情報が関係住民に行き渡るよう必要な措置を講じるものとする。
住民への説明(現行条例第37条関係)
1 説明項目のうち、「工事の施行に関する事項」に関する詳細な説明は、現行条例第44条第4項の規定を活用し、承認処分に条件を付すことで担保する。(第1項関係)
2 一定規模以上の行為についての住民説明は、説明会によることを原則とする。この場合において、説明会は複数回の開催を要することとする。(第4項関係)
3 2に基づき実施する説明会については、近隣住民又は周辺住民の求めにより、特定建築等行為に関する法規(都市計画法・建築基準法等)、土木、建築等について専門的知識を有する者(以下「専門家」という。)を派遣する制度を創設する。加えて、説明会とは別に、専門家が特定建築等行為に関する住民の相談に応じる「相談制度」を併設する。
(説 明)
1 「工事の施行に関する事項」についての詳細説明
本条例の住民説明のコンセプトは、「計画変更が可能な段階での説明」であり、説明を受けた住民との話し合いによって行為者が計画を変更する余地が生じる反面、詳細な説明が困難とならざるを得ず、そのことが住民の不安感・行為者への不信感につながるという相反するメリットとデメリットがある。
特に、説明項目のうち「工事の施行に関する事項」については、承認処分の後でないと行為施行者を決定できないという場合が少なくない建設業界の実態から、住民への計画説明の段階では詳細な説明ができないという特殊な事情を有するものである。
これまでも、条例の運用では、住民への説明段階で行為施行者が未定の場合は、「工事の施行に関する事項」の説明は、計画段階で想定する範囲でやむを得ないものとし、行為施行者が決定した段階で住民に詳細な説明を行うよう指導してきたものの、何らの担保措置を有するものではなかった。
この問題点を解消するため、住民への計画説明の段階で「工事の施行に関する事項」の詳細について説明できない場合には、現行条例第44条第4項の規定を活用し、市長の承認処分に「着手前までに詳細説明を行うこと」という条件を付すという対応が考えられる(条件違反は承認処分の取消しの要件となる。)。なお、この承認処分の条件については、行政法学的には、「負担」(あるいは「撤回権の留保」)という種類の附款と整理することができる。
ただし、行為施行者が未定の場合であっても、行為者は、住民説明の段階で「工事の施行に関する事項」の大要は説明すべきであり、この説明が適切でない場合は、条例に基づく承認処分が得られないこととなるのは当然である。
承認処分に付された条件に基づいて行う詳細な説明は、承認前の段階の説明で積み残した部分の補足的なものと位置付けるべきである。
2 住民説明会の開催
周辺環境への及ぼす影響が相対的に高くなる一定規模以上の特定建築等行為は、近隣住民や周辺住民への説明も、戸別訪問による実施のみならず、説明会方式により、多数の住民が参加して行うことが適切と考えられる。この場合、十分な住民説明の効果をあげるため、説明会は複数回開催することが望ましい。
また、3で新たな制度設計として提起する住民説明への「専門家派遣制度」を導入する場合、説明会が前提となるため、説明会を実施すべき要件を明確にする必要がある。
説明会を実施すべき行為としては、まず、現行制度上、住民への影響がより大きくなる場合があることから「再意見書・再見解書」の手続きの対象としている規模・用途(
3,000㎡以上の開発行為及び宅地造成並びに特定用途建築物の建築)が考えられる。これに加え、同様の趣旨から、一定の高さ以上の建築物の建築を説明会の対象とするのが妥当ではないか。一定の高さ以上の建築物の建築としては、建築審査会の議等を経て高さに関する特例措置が講じられるもの(高度地区の適用緩和・適用除外、日影による高さ制限の緩和(建築基準法第56条の2)、総合設計制度(建築基準法第59条の2))などが考えられる。
3 説明会への専門家派遣制度等
2により実施することとなる一定規模以上の行為に関する説明会は、行為者により適切に行われること及び住民が適正に説明会に参加し、意見、質問等を述べることができるようにし、関係者が真摯な態度で説明会に臨み、円滑な説明会の進行がなされるようにする必要がある。一方で、住民は建築や土木に関する専門知識に乏しい場合が少なくなく、行為者の説明を受けてもその場で理解することは困難であると考えられる。
これらの課題に対応し、的確に説明が実施されるようにするため、説明会へ当事者以外の第三者として、専門家の派遣制度を創設すべきである。専門家は、専門知識を有する関係団体の協力を得て、建築士などを充てることが想定できる。
ただし、専門家派遣制度に要する経費、専門家の人材確保の観点や、行為による影響度をも勘案すると、2に記載した一定規模以上の行為に該当しない場合に実施される任意の説明会に専門家を派遣することは要しないと考えられる。
なお、ここで提起する専門家派遣制度は、説明される特定建築等行為について専門的見地からの説明や解説を行うものであり、行為者と住民間の利害調整を図ったり、説明が適正になされたかどうかを判断したりする役割を担うものでない。ただし、実際の運用では、この制度の副次的な効果として、説明がなされる場に第三者が関与することで、より適切な説明会となることも、一方で期待されよう。
また、たとえ2の対象となる説明会であっても、そのすべてに専門家を派遣することは現実的ではなく、専門家派遣制度が機能しなくなるおそれがあるので、制度設計に当たって留意する必要がある。
さらに、この制度を利用できない特定建築等行為に関係する住民のため、あるいは、特定建築等行為への対応の検討を模索する住民のため、専門家派遣制度に付加して、説明会とは別の機会に、市の施設などを活用して特定建築等行為に起因する相談を定期的に受ける制度も導入することが望ましい。
説明報告書(現行条例第38条関係)
説明報告書の提出日を一定範囲の住民に周知する。
(説 明)
意見書(現行条例第39条に係る当委員会の意見において「要望書」としている。以下同じ。)の提出期間は、行為者が説明報告書の提出日をお知らせ板に記載した日から起算されることから、説明報告書の提出日は、住民にとって重要な意味を持つものである。
しかし、「お知らせ板の設置(現行条例第36条関係)」の項目1で述べたとおり、お知らせ板が必ずしも住民の目に付きやすい場所に設置されるとは限らず、これまでの運用においては、住民が意見書を提出する機会を失ってしまうという事例が見られた。
このような住民にとっての不都合を解消するために、行為者は、市に説明報告書を提出した日を住民に通知することとし、周知の対象となる住民の範囲及び具体的な周知の方法は、「お知らせ板の設置(現行条例第36条関係)」の項目1で述べた方法に準じるものとする。
なお、説明報告書の提出日を住民に通知することで、意見書提出までの14日間が実質的に確保されることから、意見書の提出期間の延長は行わない。
説明報告書に対する意見等(現行条例第39条関係)
1 現在の、「意見書・見解書」・「再意見書・再見解書」の手続きを改め、「要望書・回答書」・「意見書・見解書」の手続きに再構成する。
2 「意見書・見解書」(現在の「再意見書・再見解書」)の対象となる行為を拡大する。
(説 明)
1 現行の「意見書・見解書」・「再意見書・再見解書」の「要望書・回答書」・「意見書・見解書」への再構成
従来の「意見書・見解書・再意見書・再見解書」の手続きは、説明報告書の内容の真偽を確認し、市長の承認処分の際の参考にするためのものであった。また、現在の条例の手続きは、条例制定当初の趣旨(逐条解説
164・ 165頁(【趣旨】全体及び【解釈・運用】7参照)から離れて、単なる事務的・形式的なものになってしまっている感がある。
住民と行為者が真摯に向き合い、両者の自主的な調整を期待するという条例の趣旨を実現するため、この手続きに、住民が行為者に要望を出し、行為者がそれに回答するという機能を持たせ、これを明確にするために、名称を「要望書・回答書・意見書・見解書」と改めるべきである。
なお、この「要望書・回答書等」の手続きは、議論が成熟していく過程であり、行為者が要望書に対する回答を行わないなどの真摯な対応をとらないなどの場合を除き、直接承認処分の諾否を決する要件にしなければ問題はないと考えられるので、要望書の記載内容については制限しないことが望ましい。
ただし、行為者は、要望書の内容に添えない場合でも、回答書に相当の理由を明記することが重要であると思量する。
また、意見書は、要望書で表明したものと異なる要望を行うものではなく、行為者が回答書により回答した内容に対して意見を表明するものである。これを受けた行為者は、回答書の場合と同様、真摯に応答することが望まれる。
2 「意見書・見解書」の対象となる行為の拡大
現行の「再意見書・再見解書」の手続きの対象となるのは、「
3,000㎡以上の開発行為及び宅地造成並びに特定用途建築物の建築」であるが、より周辺環境に及ぼす影響が大きくなるものを対象にするという趣旨からすると、「住民への説明(現行条例第37条関係)」の項目2で説明会の開催を原則とした行為と合わせ、1で再構成した「意見書・見解書」の手続きの対象には、一定の高さ以上の建築物の建築を加えるべきである(「一定の高さ以上の建築物の建築」の考え方は、「住民への説明(現行条例第37条関係)」の項目2のとおり)。
なお、意見書・見解書の対象となる行為については、一部委員から、特定建築等行為に対する住民の意見表明の機会を極力確保するため、その範囲をさらに拡大すべきとの意見があったことを補足しておく。
第3章 特定建築等行為に係る手続き
第1節 特定建築等行為の承認等
特定建築等行為承認申請(現行第43条関係)
同一性・同質性のない行為の変更、近隣・周辺住民の範囲が変わらずとも住民に与える影響が大きくなる変更については、再度の承認申請を要する。
(説 明)
現在の条例では、「新たな近隣住民及び周辺住民が生じない変更」を「軽微な変更」とし、これについては再度の承認申請を要さず、手続き上は変更届の提出で足りることとしている。
しかし、例えば中高層建築物の建築を目的とする開発行為が戸建住宅の建築を目的とするものに変更される場合は、仮に住民に与える影響が軽減される場合であっても、行為の同一性・同質性があるとは考えられない。また、たとえ近隣・周辺住民の範囲に変更が生じない変更であっても、搬出入される土砂の量や工事車両の通行量が大幅に増加する場合など、住民が受ける影響のみ大きくなる場合も想定される。
したがって、これらのような変更についても、再度の承認申請を要することとすべきである。
特定建築等行為の承認(現行条例第44条関係)
市長は、承認処分に当たり、住民の要望書等に対する行為者の対応状況等を考慮する。
(説 明)
従来、市長は承認処分に当たり、説明報告書の内容の真偽を確認する限りにおいて意見書・見解書等の内容を参考にしてきた。
「意見書・見解書等」の手続きについては、「説明報告書に対する意見等(現行第39条関係)」の項目1で述べたとおり、「要望書・回答書等」と名称を変更し、制度の趣旨を変更する提起をした。この制度を設けた趣旨を無にするような行為者の対応を防止するため、市長は、承認処分に当たり、行為者の要望書等への対応状況等(例えば、要望書等の内容に添えない場合には、その合理的な理由の説明を行う)を考慮するものとする。
ただし、「要望書等への対応状況等の考慮」とは、あくまでも要望書等の内容に対して真摯に回答していることであって、要望書等の内容そのものを受け入れることを意味するものではない。行為者が要望書の内容を受け入れるべきことを承認処分の要件とすると、事実上、住民同意制をとることとなり、適切ではない。
第2節 救済の手続き
特に改正を要しない。
(説 明)
本条例に基づく市長の処分に対する救済手続きである異議申立てに係る措置については、現行の運用上も特に支障がなく、見直しを求める意見もないことから、改正を行う必要はない。
第4章 特定建築等行為に係る紛争調整
□あっせん・調停の基本的仕組みについて
第2章・第3章において、従来の「意見書・見解書等」の趣旨とは異なる「要望書・回答書等」の手続きを設けることを提起したが、この手続きは、住民が行為者に対して行為に対する計画変更等の要望を行い、行為者がこれに真摯に回答するという趣旨のものである。
住民の要望を要望事項を行為者が受け入れない場合、あっせん・調停という従来の紛争調整手続きが存立しえるのかという疑問が生じるが、「要望書・回答書等」は当事者のみ、「あっせん」は市職員の立会い、「調停」は第3者である当委員会の関与という相違があるため、それぞれ成り立つとともに、一連のシステムが重層的な調整手続き成し、一層効果の高い制度設計になるものと考える。
あっせん・調停の申出等(現行条例第53条・第55条関係)
あっせん・調停の申出期限の規定を削除し、申出の時期を限定しない。
(説 明)
現在は、行為の計画変更や原状回復を前提とし、紛争調整手続きの申出期限を原則として行為の着手前までとしている。しかし、事業者は、着手後にも設計変更を行っており、必ずしも行為着手後の設計変更が不可能であるとは限らないこと、紛争解決には様々な方法が想定されること、また、相手方が交渉の席について初めて成立する手続きであることから、条例に基づく紛争調整手続きの申出期限を定めるべきではない。
第5章 横須賀市特定建築等行為紛争調整委員会
第6章 雑則
第7章 罰則
特に改正を要しない。
(説 明)
「特定建築等行為紛争調整委員会」、「雑則」及び「罰則」の各条項については、現行の運用上も特に支障がなく、規定自体を見直すべきとする意見もないことから、改正を行う必要はない。
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