高知県新型インフルエンザ 対策行動計画
-->
1
高知県新型インフルエンザ
対策行動計画
<総論>
2
背景
<高知県新型インフルエンザ対策行動計画の改定の経過>
○新型インフルエンザは、毎年流行を繰り返してきたインフルエンザ
★1
ウイルスとは
表面の抗原性が全く異なる新型のウ イルスが出現することにより、およそ 10 年
から 40年の周期で発生している。ほとんどの人が新型のウイルスに対する免疫
を持っていないため、世界的な大流行(パンデミック
★2
)となり、大きな健康被害
とこれに伴う社会的影響をもたらすことが懸念されている。
○20 世紀では、下表のとおり新型インフルエンザが発生している。
発生年
型 当時の呼び名
発生地
推定死者数
1918大正7年
H1N1 スペイン風邪 北米/中国 世界で4~5千万人、日本で39万人
1957昭和 32年
H2N2 アジア風邪 中国
世界で100万人、日本で8千人
1968昭和 43年
H3N2 香港風邪
中国
世界で100万人、日本で2千人
1977昭和 52年
H1N1 ソ連風邪
中国/ロシア
○近年、東南アジアを中心とした鳥★3 インフルエンザ(H5N1)が流行し、このウイルス
が人に感染し、死亡する例も報告されており(平成 15 年 12 月~平成 21 年1月の間
で、発症者 403名、うち死亡者 254 名)、ウイルスが変異することにより、人から
人へ感染する能力を獲得する危険性が高まっている。
新型インフルエンザとは
○平成 17年12月、「新型インフルエンザ対策行動計画」を策定。
○平成 20 年4月、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律及び
検疫法の一部を改正する法律(平成 20 年法律第 30 号)」が成立し、更なる科学的
知見の蓄積を踏まえ、平成
21 年2月、新型インフルエンザ対策行動計画(以下、
「国の行動計画」という)について抜本的な改定を行った。
国の動き
○平成 17 年12月26日、高病原性鳥インフルエンザ対策と新型インフルエンザ対策を一
体的かつ総合的に推進するため、知事を本部長とする「高知県新型・高病原性鳥インフ
ルエンザ対策推進本部」を設置するとともに、「高知県新型インフルエンザ対策行動計
画」(第一版)を策定。
○
平成 21 年2月の国の行動計画の改定や、平成 21 年 4 月に発生した豚由来のイン
フルエンザでの対応を 踏まえ、高知県新型インフルエンザ対策行動計画(以下、「行
動計画」という)を改定する。
県の動き
3
目的
健康被害を最小限にとどめ県民の生活を守る。
○新型インフルエンザの発生時期を 正確に予知することは困難であり、また、
その発生そのものを阻止することは 不可能である。また、交通手段の発達に
より地球規模で大量の人が短時間に 移動する時代でもあり、世界中のどこか
で新型インフルエンザが発生すれば 、我が国への侵入も避けられないと考え
られる。
○ひとたび国内で発生すれば感染拡 大による健康被害は甚大となり、社会・経
済の破綻が危惧される。
◎こうした事態を生じさせないよう 、国は、新型インフルエンザ対策を国家の
危機管理に関わる重要な課題と位置 付け、次の2点を「主たる目的」として
対策を講じていくこととしている。
1.感染拡大を可能な限り抑制し、健康被害を最小限にとどめる。
2.社会・経済機能を破綻に至らせない。
○新型インフルエンザ対策は、国全体で取り組むべき重大な課題であり、県と
しての対応については、国の動きと一体となった対策を基本とし、地域の実
情に合わせた行動が重要となる。
◎このため、新型インフルエンザ対策を県の危機管理に関わる重要な課題とし
て位置づけるとともに、「健康被害を最小限にとどめ県民の生活を守る」こと
を目的とし、上記2点を「主たる対応項目」として対策を講じていく。
<主たる対応項目>
1. 感染拡大を可能な限り抑制する。
2. 社会・経済機能を破綻に至らせない。
4
行動計画の考え方
行動計画は「総論」と「各論」をもって成り立つ。
・「総論」は県としての対策の基本的な方針及び認識を示すものであり、
・「各論」は発生段階毎の対策項目と所管部局等を示したものである。
これに基づき各部局等において、具体的な対策を講じるものとする。
○新型インフルエンザへの対策は、県庁組織が一体となり、迅速かつ正確な対
策を講じるものとする。
○この行動計画における対策は、発生した新型インフルエンザが強毒性である
場合を基本とする。なお、新型インフルエンザが発生した場合は、本計画を
基本としながら、その毒性や感染力等について国等が発する情報や対応を踏
まえ、高知県新型インフルエンザ危機管理本部にて、状況に応じた県の対応
方針を策定する。
○新型インフルエンザの流行規模は 、病原性や感染力等に左右されることから、
対策についても不確定要素 が大きい。過去のインフルエンザのパ
★2
ンデミック
の経験等を踏まえると、一つの対策に偏重して準備を行うことは、大きなリ
スクを背負うことになりかねない。
○新型インフルエンザが海外で発生 した場合、国では検疫の強化等により、で
きる限りウイルスの国内侵入の時期 を遅らせる対策を講じるが、ウイルスの
国内侵入及び県内侵入を完全に防ぐことはほぼ不可能であるということを前
提として、その後の対策を策定する。
○新型インフルエンザの発生の時期や形態についての予測は常に変わりうるこ
と、新型インフルエンザ対策については随時最新の科学的な知見を取り入れ
見直す必要があること等から、行動計画については、適時適切に修正を行う
こととする。
○附属資料については、事務局が関係部局等と協議・調整のうえ、適宜、修正・
追加・削除を行うものとし、かつ、全庁周知を行うものとする。
5
流行規模及び被害の想定
<被害想定を基に対策を定める>
○新型インフルエンザの流行規模は 、出現した新型インフルエンザウイルスの
病原性や感染力等に左右される。平成 21 年 4 月に発生した新型インフルエン
ザでも、現時点でその流行規模を正確に予測することは難しい状況である。
○患者数等については、国の行動計画の推計に基づき6ページ表のとおり試算。
・入院者数及び死亡者数については、アジアインフルエンザ等を中等度(致
死率 0.53%)、スペインインフルエンザを重度(致死率 2.0%)として数の
上限を推定。
・当該推計においては、新型インフルエンザワクチンや抗★24 インフルエンザウ
イルス薬等による介入の影響(効果)、現在の衛生状況等については考慮
されておらず、健康被害を少なくする要因がある一方、高齢化の進展、基
礎疾患を有 する者の増加、都市への人口集中、高速大量交通の飛躍的な発
達など、健康被害を拡大させる要因が増加している点も踏まえておく必要
がある。
・特に、本県は、高齢化率が高いことから、国の推計値より健康被害が大き
くなる可能性がある。
○社会・経済的な影響としては、流行のピークが異なることから地域差や業態
による差があるものの、全国的に、従業員本人の罹患や家族の罹患等により、
従業員の最大 40 %程度が欠勤することが想定される。
・不要不急の事業の休止、物資の不足、物流の停滞等が予想され、経済活動
が大幅に縮小する可能性がある。
・国民生活においては、学校・保育施設等の臨時休業、集会の中止、外出の
自粛等社会活動が縮小するほか、食料品・生活必需品等や生活関連物資が
不足するおそれもあり、あらゆる場面で様々な影響が出ることが予想され
る。
6
新型インフルエンザが発生した場合の患者数の試算
※国の想定を単純に本県の人口比で試算
<高知県>
医療機関を受診する患者数
(外来患者数+入院患者数+死亡者
数)
106,095人
(最小 82,031人~
最大 153,943人)
推計値の内訳
(各項目の推計値)
入院患者数
中等度
3,231人
重度
12,194人
死亡者数
中等度
1,037人
重度
3,902人
※1日当たりの最大入院患者数:612人
<二次医療圏>
二次医療圏
安芸
中央
高幡
幡多
医療機関を受診する患者数
(外来患者数+入院患者数+
死亡者数)
7,757人
(5,998人~
11,256人)
76,143人
(58,873人~
110,483人)
8,775人
(6,784人~
12,732人)
13,420人
(10,376人~
19,472人)
推計値の
内訳
(各項目の推
計値)
入院患
者数
中等度
236人
2,319人
267人
409人
重度
892人
8,752人
1,009人
1,542人
死亡者
数
中等度
76人
744人
86人
131人
重度
285人
2,801人
323人
494人
※1日当たりの最大入院患者数 45人 442人 51人 78人
<参考:全国>
全人口の25%が罹患すると想定した場合の医療機関を受診する患者数の推計
医療機関を受診する患者数
(外来患者数+入院患者数+死亡者
数)
17,400,763人
(最小13,454,059人~
最大25,248,351人)
推計値の内訳
(各項目の推計値)
入院患者数
中等度
53万人
重度
200万人
死亡者数
中等度
17万人
重度
64万人
1日当たりの最大入院患者数:10 万1千人(流行発生から5週目)
7
対策の基本
対策推進のための役割分担
新型インフルエンザ対策を推進する に当たり、国、県、市町村、関係機関及
び県民が一体となった対策が必要で あり、その役割については以下に示す。
1. 国
○新型インフルエンザの発生に備え 、「新型インフルエンザ及び鳥インフルエ
ンザに関する関係省庁対策会議」の枠組みを通じ、政府一体となった取組
を総合的に推進する。
○各省庁では、各省庁が作成した行動計画等を踏まえ、相互に連携を図りつ
つ、新型インフルエンザが発生した場合の所管行政分野における発生段階
に応じた具体的な対応をあらかじめ決定しておく。
○新型インフルエンザが発生した場 合は、速やかに内閣総理大臣及び全ての
国務大臣からなる「新型インフルエンザ対策本部」を設置し、政府一体と
なった対策を講ずるとともに、各省庁においてもそれぞれ対策本部等を開
催し、対策を強力に推進する。
○新型インフルエンザ対策本部は、「新型インフルエンザ対策専門家諮問委員
会(以下「諮問委員会」という。)」を設置し、医学・公衆衛生の専門的見
地からの意見を聞いて対策を進める。
2. 県
○新型インフルエンザの発生に備え 、「高知県新型・高病原性鳥インフルエン
ザ対策推進本部会議」の枠組みを通じ、全庁一体となった取組を総合的に
推進する。
○各部局等では、行動計画を踏まえ、相互に連携を図りつつ、新型インフル
エンザが発生した場合の所管分野における発生段階に応じた具体的な対応
をあらかじめ決定しておくとともに 、必要最小限の行政サービスを維持す
るため、業務★29 継続計画の策定を全庁横断的に進める。
○予防・治療に必要な医薬品等の確保に努めるとともに、県医師会、医療機
関等の関係機関の協力を得ながら、新型インフルエンザの患者の外来・入院
診療を担当する医療機関の指定を行 うなど、医療提供体制の確保を行うと
ともに、新型インフルエンザ発生前期、発生期及びまん延期等を通して、最新
かつ正確な情報提供を行い、県民の予防意識の啓発や不安解消に努める。
○新型インフルエンザが国内で発生 した場合は、速やかに知事を本部長とす
る「高知県新型インフルエンザ危機管理本部」を設置し、新型インフエン
ザの毒性の強さや感染力等について国が発する情報とその対応を踏まえな
がら、発生段階に応じ対応方針を決定するなど、迅速かつ適切な対策を強
力に推進する。
8
3. 市町村
○住民に最も近い行政単位であり、地域の実情に応じた行動計画を作成するとともに、
住民の生活支援、独居高齢者や障害者等社会的弱者への対策や医療対策を行う。
○県が提供する新型インフルエンザ に関する情報を住民に周知し、不安の解
消及び混乱の防止を図るとともに、保健センター等において住民の感染予
防策の徹底に努める。
○その他、国、県が実施する新型インフルエンザ対策について、一体となって対
策を進める。
4. 関係機関の協力
○新型インフルエンザの国内・県内発生早期や感染拡大期における感染拡大
を可能な限り抑制し、県民の健康被害を最小限にとどめるとともに、社会
機能を破綻に至らせないようにする ため、関係機関(医療機関・医療関係者、
学校・通所★34 施設等、事業者、マスメディア)は、以下のようなことに協力をする。
医療機関・医療関係者
・新型インフルエンザに関する正しい知識を県民に伝える。
・新型インフルエンザの出現に備えて、県が進める医療提供体制の整備に
積極的に参加する。
・新型インフルエンザ出現後は、あらかじめ整備した医療提供体制、県か
らの要請・指導に基づいて適切な診療・治療を実施するとともに、検査
のための検体採取に協力する。
・新型インフルエンザ出現後に全国的に実施されるサーベイランス★5 に協力する。
・医療スタッフ不足時に、県が依頼する応援スタッフの派遣に可能な限り協力する。
学校・通所★34施設等
・日頃から入所者又は児童・生徒の健康状態を把握するように努めるとと
もに、施設・学校内での感染予防対策を徹底する。
・新型インフルエンザ出現後に全国的に実施されるサーベイランス★5 に協力する。
・新型インフルエンザが国内・県内で発生した後において、県が勧告・要
請する感染予防策の徹底、臨時休業等に可能な限り協力する。
社会機能の維持に関わる事業者
・公共サービス提供者、食料品等の製造・販売事業者等については、新型
インフルエンザの発生時においても最低限の県民生活を維持する観点か
ら、それぞれの社会的使命を果たすことができるよう、事業★30 継続計画の策定
や従業員への感染防止策の実施などの準備を積極的に行う。
9
一般の事業者
・新型インフルエンザが国内や県内で発生した後において、県が勧告・要
請する感染拡大防止措置(有
症状者の出勤停止、事業活動自粛等)や事
業継続計画の策定等可能な限り協力する。
マスメディア
・県民の不安の解消、感染予防、感染拡大防止策の徹底等のために、県が
提供する新型インフルエンザに係る様々な情報の報道に関して、可能な
限り協力する。
5. 県民
○県民は、国、県や市町村からの新型インフルエンザに関する広報や報道に
関心を持ち、正しい知識を得て、平時から、手洗い・うがい、インフルエ
ンザの流行期における外出時のマス クの着用など、一般的な感染予防策を
生活の中で励行する。
○食料品・生活必需品等の備蓄や外出自粛など感染拡大防止に努める。
○プライバシーの保護など患者等の人権に十分注意しなければならない。
10
行動計画の各段階の概要
○新型インフルエンザ対策は、感染の段階に応じて採るべき対応が異なること
から、事前の準備を進め、意思決定を迅速に行うことができるよう、予め各
段階において想定される状況に応じた対策の方針を定めておく必要がある。
○国の行動計画では、発生時の段階を、新型インフルエンザが発生する前から、
国内で発生し、パンデミック★2 を迎え、小康状態に至るまでを5つの段階に分
類して、それぞれの段階に応じた対策等を定めており、各段階の移行につい
て国の新型インフルエンザ対策本部 が決定し、公表することとしている。
○行動計画では、国の定めた発生段階のうち、第二段階の小分類として「県内
発生早期」を追加し、第三段階については、小分類された3つの時期の移行
について国と協議のうえ県が判断する。
発生段階
状態
前段階(未発生期)
新型インフルエンザが発生していない状態
第一段階(海外発生期) 海外で新型インフルエンザが発生した状態
第二段階
国内発生早期
国内で新型インフルエンザが発生した状態
県内発生早期
高知県内 (高知県に隣接した他県の市町を含む)で新型
インフルエンザが発生した状態
第三段階
国内で、患者の接触歴が疫学調査で追えなくなった事例
が生じた状態
(
県
の
判
断
)
感染拡大期
各都道府県において、入院措置等による感染拡大防止効
果が期待される状態
まん延期
各都道府県において、入院措置等による感染拡大防止効
果が十分に得られなくなった状態
回復期
各都道府県において、ピークを越えたと判断できる状態
第四段階(小康期)
患者の発生が減少し、低い水準でとどまっている状態
11
以下、各段階における対策の概略を述べる。その際、感染拡大期等の期間は、
地域によっては極めて短期となる可 能性もあり、各段階での対策は、次の段階
に移行して行くことも念頭に置きつ つ、状況に応じた柔軟な対応を行う。
【前段階】未発生期
目的
1)発生に備えて体制の整備を行う。
2)国や海外の情報を注視する。
主な対策
1)行政機関及び事業者等は事業★30 継続計画等を策定する。
2)感染防止等にかかるリスクコミュニケーション
★28
(情報提供・共有)を図る。
3)発生状況、感染拡大状況及び被害状況を把握するサーベイランス★5 の体制を整備する。
4)プレパンデミックワクチン
★25
及びパンデミックワクチン
★26
の接種体制を構築する。
5)抗★24 インフルエンザウイルス薬の備蓄を進める。
6)医療体制等の整備を行う。
7)家★4 きんにおける鳥★3 インフルエンザの防疫対策を実施。
8)鳥インフルエンザ及び豚インフルエンザの発生状況にかかる情報収集を行う。
【第一段階】海外発生期
目的
1)ウイルスの国内侵入をできるだけ阻止する。
2)国内(県内)発生に備えて体制の整備を行う。
主な対策
1)海外での発生状況に関する継続的な情報収集を行う。
2)新型インフルエンザ発生地への渡航自粛等を周知する。
3)検疫港である高知港での貨物船に対する検疫に協力するとともに、検疫所と連携
し、感染地域からの入国者に対する健康監視等を行う。
4)国内(県内)発生に備え、サーベイランス★5 の強化・医療体制の整備を進める。
5)国からの指示により、医療従事者や社会機能維持に関わる者に対するプレパ
★25
ンデ
ミックワクチン接種を開始する。
6)福祉保健所等に発熱★27 相談センターを設置する。
7)広範囲な相談に対応するため、関係部局等で県民からの相談に応じるとともに、
情報の提供を行う。
8)事業者に対し、職場での感染防止策及び業務の継続又は自粛の準備を行うよう、要請する。
9)四国4県での情報共有
体制を構築する。
発生段階における対策
12
【第二段階】国内発生早期、県内発生早期
目的
1)県内での感染拡大をできる限り抑える。
主な対策
<国内発生早期(県外で発生した場合)>
1)「高知県新型インフルエンザ危機管理本部」は自動設置とし、同本部会議におい
て、国が発する新型インフエンザの毒性の強さや感染力等の情報と国の対応を踏
まえ、県内発生を見据えた県の対応方針を協議・決定する。
2)対応方針の改定や全庁での対策が必要な場合などには同本部会議を開催し、対応
方針等を協議・決定する。
3)県内での感染拡大の防止のため、有症状者に対する相談窓口の設置等について、
関係機関と検討し、必要な対策を行う。
4)サーベイランス
★5
を強化し、発熱★18 外来を設置する。
5)四国4県での情報共有体制を継続する。
<県内発生早期(県内で発生した場合)>
<高知県新型インフルエンザ危機管理本部は自動設置する。>
1)発生直後に、高知県新型インフルエンザ危機管理本部会議を速やかに開催し、国
からの新型インフルエンザの毒性の強さや感染力等の情報と国の対応方針を踏
まえ、県内発生を受けた県の対応方針(改定を含む)等を協議・決定する。
2)対応方針の改定や全庁での対策が必要な場合は、同本部会議を開催し、対応方針
等を協議・決定する。
3)患者に対する発熱★18 外来での診断、感染症
★19
指定医療機関等への入院措置及び抗★24 イン
フルエンザウイルス薬の投与を行う。
4)積極的疫学調査を行い、接触者に対しては外出自粛とした上で、抗インフルエン
ザウイルス薬の予防投与及び健康観察を行う。
5)地域住民全体への抗インフルエンザウイルス薬の予防投与や人の移動制限を伴う
ウイルス封じ込めの可否を判断する。
6)対応方針に基づき、発生した地域において、学校等の臨時休業、集会・外出の自
粛要請、個人防護の徹底の周知等の公衆衛生対策を実施する。
7)対応方針に基づき、県内の事業者に対し、不要不急の業務の縮小に向けた取組や
職場での感染防止策を開始するよう要請する。
8)対応方針に基づき、社会機能の維持に関わる事業者に対し、事業継続に向けた取
組を要請する。
9)四国4県での情報共有体制を継続する。
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【第三段階】感染拡大期/まん延期/回復期
目的
1)健康被害を最小限に抑える。
2)医療機能、社会・経済機能への影響を最小限に抑える。
主な対策
共通
1)「高知県新型インフルエンザ危機管理本部」において、第三段階を受けた国から
の新型インフエンザの毒性の強さや 感染力等の情報、国の対応方針を踏まえ、県
の対応方針を決定する。
2)住民(特に社会的弱者等)への支援を強化する。
3)パンデミックワクチン
★26
の接種が可能となり次第順次接種する。
4)予防投与の効果及び治療用備蓄の量を踏まえ、予防投与の必要性の有無を検討する。
5)四国4県での情報共有体制を継続する。
感染拡大期
1)地域での公衆衛生対策を継続して行う。
2)感染している可能性がある者は、発熱
★18
外来を受診させ、医療機関を介した感染拡
大を抑制しながら、患者に対し感染症
★19
指定医療機関等への入院措置を行う。
まん延期
1)地域での公衆衛生対策を継続して行う。
2)医療機関における感染の可能性を少なくするため、発症者のうち軽症者は原則と
して自宅療養 とし、電話相談などで医療機関受診の必要性を判断する。
3)入院治療は重症患者を対象とする。
4)感染★19 症指定医療機関等への入院措置は中止する。
5)国からの要請により 、 抗
★24
インフルエンザウイルス薬の予防投与の対象者を原則と
して縮小する。
6)死亡者については、円滑な埋火葬対策を講じる。
回復期
1)公衆衛生対策を段階的に縮小させる。
【第四段階】小康期
目的
1)社会・経済機能の回復を図り、流行の第二波に備える。
主な対策
1)第三段階までに実施した対策について評価を行い、次の流行の波に備えた対
策を検討し、実施する。
2)不足している資器材、医薬品等の調達及び再配備を行う。
3)四国4県での情報共有体制を継続する。
14
海
外
発
生
国
内
の
発
症
者
数
第二段階
国内発生
早期
感染
拡大期
まん延期
第一段階
海外発生期
前段階
未発生期
小康期
発生段階と方針
再燃期
国
内
発
生
▲
回復期
◇
患
者
発
生
が
減
少
傾
向
体制整備
ウイルス
流入阻止
被害の最小化
ウイルス
限局化
対策の評価と見直し
方針
重症者を中心とした
入院対応
▲
▲
▲
予防
投薬
発
生
患
者
の
接
触
歴
が
疫
学
調
査
で
追
え
な
い
第三段階
第四段階
患
者
発
生
が
低
い
水
準
で
と
ど
ま
る
患
者
発
生
が
再
度
増
加
傾
向
予防投与の効果、薬剤の量を踏
まえ、予防投与の必要性を検討
◇
入
院
措
置
に
よ
る
感
染
拡
大
防
止
効
果
の
低
下
▲
▲
▲
◇県における判断
(参考)改定前の行動計画におけるフェーズ分類と発生段階との対応表
【改定前】フェーズ分類
【現行】発生段階
フェーズ1、2A、2B、3A、3 B 【前段階】未発生期
フェーズ4A、5A、6A
【第一段階】海外発生期
フェーズ4B
【第二段階】国内発生早期、県内発生早期
フェーズ5B、6B
【第三段階】感染拡大期、まん延期、回復期
後パンデミック期
【第四段階】小康期
※「A」国内非発生 「B」国内発生
15
行動計画の主要6項目
行動計画は、その目標と活動を、国の行動計画と合わせ「実施体制と情報収
集」、「サーベイランス」、「予防・まん延防止」、「医療」、「情報提供・共有」、「社
会・経済機能の維持」の6分野に分けている。各分野に含まれる内容を以下に
示す。
① 実施体制と情報収集
1)新型インフルエンザ対策は全庁一体での取組みを実施
2)迅速かつ正確な情報提供及び迅速な対策を実施するために、国等から情報
を収集
○新型インフルエンザに迅速かつ的 確に対応するためには、各段階に応じた行
動計画をあらかじめ策定しておき、広く関係者に周知しておく。
○新型インフルエンザは、多数の県民の生命・健康に甚大な被害を及ぼすほか、
国家的な社会・経済活動の縮小・停滞を招くことが予想されており、国家の
危機管理の問題として取り組む必要 がある。このため、県及び市町村は、危
機管理部門と公衆衛生部門が中心となり、一体となった取組みを行う。
○新型インフルエンザの発生前にお いては、「高知県新型・高病原性鳥インフルエンザ
対策推進本部」(別添資料)を通じ、全庁一体となった取組を総合的に推進する。
・全部局等は、業務★29 継続計画を全庁横断的に作成し、新型インフルエンザの
発生時においても必要最小限の行政サービスを維持する体制を整える。
・関係部局等は、住民に最も近い立場で新型インフルエンザのまん延防止や住民
生活への支援において中心的な役割 を担う市町村との連携を強化し、発生時
に備えた準備を進める。
○国内で新型インフルエンザが発生 した場合は、速やかに知事を本部長とする
「高知県新型インフルエンザ危機管理本部」設置し、新型インフエンザの毒
性の強さや感染力等について国等が 発する情報を勘案しながら、発生段階に
応じた対応方針を決定するなど、迅速かつ適切な対策を講じる。
○四国 4県での情報共有体制を構築する。
16
移行
<新型インフルエンザ及び高病原性鳥インフルエンザ対策に関する推進体制>
高知県新型・高病原性鳥インフルエンザ対策推進本部(以下、「推進本部」という)
高病原性鳥インフルエンザ及び新型インフルエンザの危機に備え、平成 17 年
12 月26日、危機事態を想定した事前対策を総合的に推進するため設置。
推進本部は、知事を本部長とするメンバーで構成し、平成 15 年 11 月 7 日付
け(平成 17年4月22日付け 17 高危管第 6 号にて一部改正)副知事通知に基
づく庁内連絡会議として位置づける。
高知県危機管理本部
国内で新型インフルエンザの患者が 発生した事態となれば、直ちに「高知県新型
インフルエンザ危機管理本部」に、また、県内で高病原性鳥インフルエンザの患
畜が確認された時及び鳥インフルエ ンザが人に感染した時には、「高知県高病
原性鳥インフルエンザ危機管理本部 (仮称)」に移行する。いずれの危機管理
本部も県民の生命、生活、財産等に重大な危害を及ぼす恐れがある事態であ
ることから、高知県危機管理本部設置要綱に規定する危機管理本部として位
置づける。
○県全体としてのこれら推進体制・危機管理体制は、中核市である高知市との
連携・協力が必要不可欠である。このため、あらかじめ高知市の危機管理本
部等への参画を求めて一体的に取り組みを進める。
別添資料
危
機
事
態
対
処
高知県○○危機管理本部
本部長:知事
副本部長:副知事
本部員 :庁議メンバー(監査事務局長を除く)
参画者:高知市副市長
事務局:危機管理部 他
高知県新型・高病原性鳥インフルエンザ対策推進本部
本部長:知事
副本部長:副知事
本部員 :庁議メンバー(監査事務局長を除く)
参画者:高知市健康福祉部長
事務局 :危機管理部・健康政策部・文化生活部・農業振興部
危
機
事
態
対
処
の
準
備
17
② サーベイランス
1)疾病の発生状況やその推移などを継続的に監視し、疾病対策の企画、実施、
評価に必要なデータを系統的に収集、分析、解釈する。
2)得られたデータを効果的な対策に結びつける。
○新型インフルエンザの流行に備え た対策を速やかに実施するため、国内未発
生期の段階においては、新型インフルエンザが発生したことをいち早く察知
すること、そして、県内での感染が拡大する段階においては拡大状況や当該
感染症の特徴を把握することが必要 であり、そのためのサーベイランス体制
を確立し、県内外の情報を速やかに入手することが重要である。
○県内においては、未発生期の段階から、感染症発生動向調査による患者発生
の動向把握、疑い★9 症例調査支援システムによるサーベイランス、ウイルスの
亜型を検査する病原体★7 サーベイランスや家★4 きん、豚等におけるインフルエン
ザウイルスのサーベイランスの実施等により、常時、監視体制をとる。
○海外で発生した段階以降、国のおこなう、国内における発生の早期発見及び
発生状況の把握のためのアウトブレイク
★11
サーベイランス及びパンデミックサ★12
ーベイランス、予防接種の副反応の状況をリアルタイムに把握するための予★13
防接種副反応迅速把握システム、新型インフルエンザ患者の臨床像を迅速に
把握し情報提供することを目的とした臨床情報共有システム、新型インフル
エンザウイルス株情報を収集するウイルス
★10
学的サーベイランスに協力するな
ど、サーベイランス体制の強化を図る。
18
③ 予防・まん延防止
新型インフルエンザの感染拡大期を 遅らせるとともに、感染数のピークを抑制
するため、以下の対策を実施
○新型インフルエンザの予防及びま ん延防止対策は、健康被害を最小限にとど
めるとともに医療機能、社会・経済機能を破綻に至らせないために非常に重
要である。
○対策については、新型インフルエンザへの変異を起こす可能性が高い鳥★3 イン
フルエンザや豚インフルエンザが発生している時期から行う必要がある。鳥
インフルエンザや豚インフルエンザ の発生予防策として、渡航者への注意喚
起、農場段階での衛生管理等を行うほか、国内で鳥インフルエンザが発生し
た場合には、県内への進入を予防するための措置を実施し、県内で鳥インフ
ルエンザが発生した場合には、防疫措置等を適切かつ迅速に実施する。
○新型インフルエンザの予防につい ては、うがい、手洗い、マスク着用等の基
本的な感染防御方法の実施や可能な限り感染者に接触しないという個人単位
での感染防止策の徹底を図る。
○海外で発生した場合には、その状況に応じた感染症危険情報を発出するとと
もに、広島検疫所高知出張所の検疫強化への協力等を行う。
○県内で発生した場合には、次のような感染拡大防止対策を実施する。
①まず、直ちに患者に対し、入院措置を行い、抗★24 インフルエンザウイルス薬を用
いて適切に治療し、新たな感染経路を絶ち、感染源を減らす。(患者対策)
②次に、積極的疫学調査を実施し、患者との接触者に対し、外出自粛を要請
すると同時に、必要に応じて抗インフルエンザウイルス薬の予防投与と健
康観察を行う。これにより、患者からウイルスの曝露を受けた者が、新た
な患者となり、地域内に感染を拡大させることを阻止する。(接触者対策)
③また、学校、通所★34 施設等では、感染が広がりやすく、また、このような施
設で感染が起こった場合、地域流行の中心となる危険性がある。そのため、
発生状況に応じて学校、通所施設等の臨時休業を実施するとともに、各学
校等へ入学試験等のイベントの延期 等を要請する。(学校等の対策)
19
さらに、必要に応じ、外出や集会の自粛要請等の地域対策、不要不急の
事業の自粛要請等の職場対策を行い、社会的活動における接触の機会を
減らし、地域や職場における感染機会を減少させる。(社会対策)
○新型インフルエンザによる健康被 害を最小限にとどめ、社会・経済を破綻に
至らせないためには、ワクチンの役割も重要である
・ パンデミックワクチン
★26
については、新型インフルエンザの発生後、直ちに、
全国民分の製造 が開始されるが、全国民にパンデミックワクチンを供給で
きるようになるまでには一定の時間 を要することから、それまでの間は、
県民の生命を守り、最低限の生活を維持する観点から、医療従事者や社会
機能の維持に関わる者に対し、必要に応じ、プレパンデミックワクチン
★25
の
接種を行う。
・プレパンデミックワクチン及びパンデミックワクチンの接種が円滑に行わ
れるよう、国によって明らかにされる、接種の対象者や順位、接種体制等
を周知する。
20
④ 医療
新型インフルエンザ患者の発生動向 に応じた、効率的・効果的な医療提供体制
を事前に計画し、医療提供体制を確保する。
○国内発生時には、新型インフルエンザの可能性のある患者については、発熱
★27
相
談センターや発熱★18 外来において、振り分けを行う。
○医療機関内においては、新型インフルエンザに感染している可能性がある者
とそれ以外の疾患の患者との接触を 避けることや、医療従事者に対するマス
ク・ガウン等の個人★17 防護具の配布や健康管理、患者と接触した医療従事者等
に対する抗★24 インフルエンザウイルス薬の予防投与による院内感染対策を実施
し、二次感染防止を行う。
○新型インフルエンザ県内発生初期 には、患者の治療とともに感染症のまん延
防止対策としても有 効であることから、感染症の予防及び感染症の患者に対
する医療に関する法律(平成
10 年法律第114号。以下「感染症法」という。)
に基づき、新型インフルエンザ患者等を感染症★19 指定医療機関等に入院させる
こととし、そのための感染症★20 病床や結核病床等の陰圧★21 病床の利用計画を策定
する。また、発生した新型インフルエンザの診断及び治療方法等について周
知する。
○第三段階のまん延期以降は、患者数が大幅に増大することが予想されること
から、重症者は入院、軽症者は在宅療養に振り分ける。その際、感染症指定
医療機関等以外の医療機関や公共施 設等に患者を入院・入所させることがで
きるよう、その活用計画を策定しておく。また、在宅療養の支援体制を整備
しておく。
○抗インフルエンザウイルス薬につ いては、抗インフルエンザウイルス薬の流
通状況等を踏まえ、国・県において備蓄・配分、流通調整を行う。
21
⑤ 情報提供・共有
1)迅速な対策を実施するため、県民や関係機関等への迅速かつ正確な情報提供
2)県民からの相談に対して適切な情報提供が実施できる体制の確保
○鳥★3 インフルエンザの人への感染事例等に関する情報は、新型インフルエンザ
発生を示唆する重要な情報の一つで ある。日頃から新型インフルエンザ情報
に加え、幅広く鳥インフルエンザや豚インフルエンザに関する情報の収集を
図るため、関係者間で情報交換体制を構築する。
○収集した情報の中から、正確な情報を県民に提供し共有することで、パニッ
クを起こさず、感染防止や適切な行動につなげるため、
・未発生期においては健康政策部に、海外発生期以降は危機管理部と健康政
策部に広報担当者を置き、情報提供の一元化を図り、庁内及び関係機関と
の共有を図る。
・新型インフルエンザの流行状況に応じて、県内外の発生状況・対応状況等
について、迅速かつ定期的に、県民や関係機関へ対して情報提供を行う。
・県民がこれら情報を受け取る媒体や受け取る内容についても千差万別であ
ることが考えられるため、関係部局等においても複数の媒体を設定し、理
解しやすい内容での情報提供を行う。
・市町村においても同様に情報共有の窓口担当者を決定する。
○海外発生期以降においては、県民からの相談に対応するため、県及び市町村
は相談窓口を設置する。
22
⑥ 社会・経済機能の維持
感染が拡大した場合に、最低限の県民生活を維持するため、公共のサービスの
中断や物資の不 足により社会・経済機能を破綻させないよう、以下の対策を実施
○新型インフルエンザは、全人口の 25 %が罹患し、流行が約8週間程度続くと
予想されている。
○この場合、本人の罹患や家族の罹患等により、従業員の最大 40%が欠勤する
ことが想定され、社会・経済活動の大幅な縮小と停滞を招くとともに、公共
サービスの中断や物資の不足により最低限の生活を維持することすらできな
くなるおそれがある。
○新型インフルエンザ発生時に、最低限の県民生活を維持するため、社会・経
済機能を破綻させないよう、県や市町村、各事業者において事前に十分準備
を行うことが重要である。
・具体的には、各事業者において新型インフルエンザに対応した事業★30 継続計
画を策定し、従業員や職場における感染対策、継続すべき重要業務の選定、
従業員の勤務体制などをあらかじめ 定め、発生に備えることが有効である。
・県や市町村においても、必要最小限の行政サービスを維持するため、業務
★29
継
続計画の策定を進める。
ウエッブサイト:-------http://www.pdffind.com/pdf/3b5por/
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