平成18年度 知的クラスター創成事業中間評価報告書 ...

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宇 部 地 域
(1) 事業概要
○ 地方自治体:山口県
○ 特定領域:ライフサイエンス
○ クラスター本部体制: 本部長 丸本 卓哉(山口大学学長)
事業総括 浅田 宏之
研究統括 田口 常正(山口大学 教授)
研究副統括 岡 正朗(山口大学 教授)
科学技術コーディネータ 内海 晋一郎、濱田 敏裕、下村 文博
○ 中核機関: 財団法人やまぐち産業振興財団
○ 核となる大学・公的研究機関等: 山口大学
○ 概要: 山口大学で独自に培われてきた高輝度(明るい)LED(Light Emitting Diode:発光ダイオー
ド)等光技術を活用した、ヒトに優しい「予防」、「診断」、「治療」など医療分野で求められる
ニーズに合った、先進的な医療機器の研究開発を行う。地域内外の企業や大学等研究機
関の積極的な参画のもと、医工連携により医療用光源システム、低侵襲(傷や痛みの少
ない)治療機器、高性能診断機器の開発・商品化を推進するとともに、当地域に次世代医
療機器産業を創成し、雇用を創出する。
(2) 総評
本地域は、ユニークな医工連携、TLO、産学連携で実績のある山口大学の持つ高輝度白色LED
を活用した医療分野機器のクラスタ ー創出を目指している。基幹技術をなす白色LEDの研究開発
のポテンシャルは高く十分な国際競 争力を持っており、今後の研究の進展を期待したい。
しかし、この分野はし烈な競争にさらされており、クラスターとして発展するためには、他の分野
においても競争力のある事業を立ち 上げる必要があり、地域において早急に具体的な地域クラスタ
ー像とその実現戦略を明確にする必要がある。
研究開発については、おおむね順調に進展しており、事業後半にテーマの集中と選択を行って
いるところは評価できるが、研究グループごとにこれまでの進捗状況に差が見られることが、今後
の課題である。また、研究は山口大学を中心に進められているが、医工連携による新事業創出と
いう視点からは、大学の医学関連の研究者の姿が見えず、産学官のうち「産」がついていっていな
い側面もうかがえ、今後の事業化を進める上で、スピード感に欠けてくる可能性が懸念される。
事業推進体制については、知的クラスター本部を山口大学地域共同研究開発センタ-を設置、
自治体等による各種関連施策も効果 をあげ、研究開発の支援体制の整備は進んでいる。知財等の
マネジメント体制については、中間評価を踏まえて強化した点も評価できる。
また、山口大学が医工連携に人材育成の段階から取り組んでいることも評価でき、今後は、地域
に人材が残るような工夫・仕掛けを期待したい。但し、現体制は、新事業開発のための体制であり、
クラスター形成に向けた体制とは言 い難く、知的クラスター創成のための俯瞰的なマネジメントが必
要である。
本地域は、白色LEDの高機能化に対する過度な依存構造を採っており、地域クラスター形成の
観点から広がりに欠ける点が見受け られる。クラスターとして自立的に成長するためには、現状の
仕組みから脱却する試みが求められ 、その意味で、地域の他大学の研究資源、地域の強みでもあ
る素材産業などを取り込める、クラスター形成リソースの発掘・育成体制構築の検討が必要であろ
う。


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(3) 項目別評価結果
評価項目
大項目 中項目 小項目
評価
コメント
技術的評価(研究開発
等の進捗)

白色LEDは従来の青色励起に比べ て、光度はやや劣るものの演色性に優れ
ることから優位性が高く、十分事業化レベルに到達している。特殊な用途に限ら
ず広く現行の青色LED励起白色LEDを置き換え得るはずのものであり、研究の
進展を期待する。また、各研究テーマともに,成果を生み,特許化にも努力して
おり、本事業開始以来2年半という短期間を考えれば順調に進展していると評価
できる。
しかしながら、白色LEDは、アプリケーションの選択と他技術との融合が重要
になってくる。この点で、白色LED技術を活用した医療用治療機器や診断機器
に応用するための各種要素技術の開 発に関しては、充分な進捗が見られない
領域が多く、今後の課題である。
研究開発のマネジメントは研究計画 の策定、計画実行、進捗管理、研究評価、
対策実行のフローに従い、知的クラスター本部が主体となって成果を最大化す
るように行われている。全体を通じてマネジメントは適切であると判断される。
また、本事業の開始とともに白色LED光源技術に関心を持つ多くの企業が本
地域に集まりつつあるとともに、山口大学内では本技術を中心に医工連携が進
みつつあり、一定の波及効果が見られる。ただ、実績は山口大学中心で、ベンチ
ャー企業実績は1 社だけであり、産学官のうち「産」がついていっていない側面
がうかがえ、今後の事業化を進める上で、スピード感に欠けてくる可能性が懸念
される。
地域戦略
の構築と
事業への
反映

知的財産戦略については、大学の知的財産管理で定評のある山口大学との
連携は効果的と考えられる。しかし、その戦略については、特許出願が中心であ
り、出願は基本的に研究者の所属機関の判断に任されている。特許の実施許諾
や譲渡による技術移転などを含めた知的財産戦略の明確化と関係者間での戦
略の共有に努める必要がある。
山口大学の知的クラスター創成事業 であり、地域リソースを結集できていない
という印象である。地域のクラスター像は総花的であり、素材中心の従来の産業
集積と光ディバイス、メディカルとの関連や多様な連携の広がりも見えない。白
色LEDの高機能化だけで長期に持続的なメディカルクラスターを形成できるか
は疑問が残り、白色LED関連以外のシーズも長期的に成長させる戦略が必要
ではないか。
地域の取
組み・主
体性
関連する
取組みと
本事業と
の連携
A(-
地方自治体の関連施策として知的クラスター推進協議会を発足させ、「やまぐ
ちLED照明研究会」の設立、インキュベーション施設の整備等広範囲の施策を
実施し、効果をあげている。また、山口大学は、比較的早い段階でのTLO設立、
MOT講座の開設、LED実験施設整備等本事業の重要なインフラを整備してお
り、本事業のリーダーシップは十分発揮しているものと評価できる。医工連携に
人材育成の段階から取り組んでいる こと、イノベーションの種を創出する大学の
組織運営が学長の指導力で進められ ていることも評価され、白色LEDの開発に
関しては、産業界との連携も十分に認められる。
しかしながら、医工連携による新事業創出という視点からは、大学の医学関連
の研究者の姿が見えず、更なる積極的な参加が求められる。また、地域産業に
関しては、山口大学における人材関連の取組など、長期的には地元中小企業
(クラスターの担い手)との間で必要不可欠な関係・仕組みを残せる可能性はあ
るが、今のところ、関連する地域産業の基盤が十分ではなく、地元への波及効果
(地元中小企業の貢献)が相対的に低い。
これまで
の事業等
の進捗
事業推進体制
B(+
地方自治体が、大学との十分な意思疎通を確保し、適切な進捗管理、課題等
の早期把握と解決のために知的クラスター本部を山口大学地域共同研究開発セ
ンターにおいた点は評価できるが、新事業開発のための体制であり、クラスター


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形成に向けた体制とは言いにくく、知的クラスター創成のための俯瞰的なマネジ
メントが必要である。
組織面については、研究開発が山口大学中心であるため、山口大学の存在感
が高い。事業計画の着実な遂行のために必要であろうが、地方自治体、地域の
産業界の寄与が薄く感じる。また、外部有識者の割合をもう少し増やすなど、外
部からの評価を更に取り込むのが良いと思われる。
自己評価の内容

評価の体制,手順とも適切である。具体的かつ定量的に行っている点、客観
的評価をその後の研究計画に具体的 に取り入れて、事業後半にテーマの集中と
選択を行っている点、5年後までの本事業による経済効果予測が示されている
点など評価できる。また、これまでのサブテーマの見直しは、理由、内容、その
後の資金配分が明確に行われている。
一方で、「産」に関連する自己評価が十分でないとともに、ベンチャーや新事
業の目標未達への今後の対応施策も不十分である。
技術的評価(今後の研
究開発計画等)
A(-
白色LEDの研究開発技術の今後の 研究課題は、認識され、課題克服の道筋
も見えているようであり、計画に問題はない。ただし、競争の激しいLED分野の
技術であることから、市場の展開によっては、さらに研究開発を加速する必要に
迫られる可能性を考慮しておく必要があろう。
研究開発のマネジメントについては 、今後も適切に実行されると期待できる
が、ベンチャーの育成や地元経済への波及効果、産業クラスター計画との連携
などの観点が若干不足している。
また、他でも記載するように、クラスターとして多様な連携の広がりにかける
点が見受けられるため、事業後半では、抜本的な新規テーマの投入やアプリケ
ーションの拡大を図る観点から世界に打って出るような仕組みがあってよいので
はないだろうか。
地域の取組み・主体性
B(+
地域の取組みは熱心であるが、それは白色LED技術に依存する点が大きく、
当該技術をどのように技術移転して いくのかが具体的ではなく、当該技術の事業
化が進んだ後の展望が見えない。このことが、地域クラスター形成に向けた計
画に具体性を欠くことの大きな原因 をなしていると思われる。白色LED関連の製
品がいくつかできて終わりとならな いよう、本事業との関係も含め、具体的な地
域クラスター像とそのための具体的 な戦略を、早急に明確にする必要がある。
そのためには、地方自治体が本事業の中で作り上げられてきた大学とのパート
ナーシップを活用し、この地域の特徴である素材産業や大学の他の分野からの
人材を集めた研究新領域の立ち上げを検討するパーツを組織する必要もあると
思われる。今後は、産業クラスター計画や地域中小企業を積極的に巻き込むこ
とが望ましい。
また、県主導でベンチャー企業支援のための「ファンド」を創設しているが、フ
ァイナンス機能や規模が十分とは言 えない。今後の継続的な取組とともに、ファ
イナンス機能・能力をもった人材育成の強化が必要である。
人材育成の点では、山口大学におけるMOTによる人材育成に引き続き注力
し、医工連携人材も含めその卒業生の活用の場を確保できるような体制作りも必
要である。
今後の事
業計画等
事業推進体制
B(+
中間評価をふまえて研究マネジメントと知財マネジメントおよび事業化マネジ
メントの体制の強化を行い、知的クラスター本部を強化している点は評価できる
し、研究・開発の支援体制の整備は進んでいると感じられる。
しかしながら、地域のコアコンピタンスを構築しようとする意欲が強く感じられ
ない。また、若手をリーダーアシスタントに指名する点については、リーダーと若
手でどのようにプロジェクトを運営 し、次世代のリーダーを育てるためリーダーア
シスタントを導入するのか、を明確にすべきである。
地域が目指すクラスター形成の可
能性
B(+
ユニークな医工連携、TLO、産学連携で実績のある山口大学の持つ高輝度白
色LEDを活用した医療分野機器のクラスター創出を目標にしているが、現在の
計画は、全般にわたって良くも悪くも「山口大学白色LED」の(of)、のための
(for)、による(By、知的クラスター創成事業という印象は拭えない。本事業の基


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幹技術をなす白色LEDの分野では 、研究開発から製造販売までの垂直連携シ
ステムは構築可能であるとともに、研究開発のポテンシャルも高く将来に向けた
優位性を有し、十分な国際競争力を持っている。よって、本事業による波及効果
も見込めるが、非常にニッチな分野の製品開発プロジェクトの形態であり、関連
産業の取り込み、ベンチャーの創出、新事業の創出等に限界がある。あまりに
も、特定化された技術を核に「クラスター」を創出する無理が出ている。最初のク
ラスター事業の立ち上げには、スター選手活用という戦略は首肯できるが、それ
のみでこの地域のクラスターが形成で きるわけでなく、次につなげていく、自立
的に成長させていくためには、現状の仕組みから脱却する試みが求められる。
また、この分野はし烈な競争にさらされていることから、短命に終わる可能性も
ある。
これらの観 点から、地域の他大学の研究資源、地域の強みでもある素材産業
なども取り込める、ポスト白色LEDとなる大学・民間企業の技術力等クラスター
形成のリソースを発掘・育成して、他の分野においても競争力のある事業立ち上
げが必要であろう。現状の計画ではこの点が不十分であり、リソースの探索・育
成体制構築の検討が求められる。方向性として、液晶材料を含めた素材産業技
術を核とするクラスター形成が示さ れているが、白色LEDによって確立した地域
ブランド、他クラスターの差別化という観点から、例えば「素材技術からエネルギ
ー革新」といった大胆なテーマでの方向性もあっていいのではないか。現在国際
競争力の高い電子材料分野技術に貢献するという観点から、現在の地域の目指
すクラスター形成は、他との差別化、現在ある地域イメージ・ブランド強化には繋
がる可能性はある。
あるいは、技術的にも、また、山口大学のユニークな実力からも、事業体とし
ては、有力であるので、クラスターを意識しない形で、まず成功を目指し、その
後、その事業を核にして、5~10年後に新たな別のクラスター展開を考える事も
可能と思われる。
いずれにしても、地域において早急に具体的な地域クラスター像とその実現
戦略を明確化し共有する必要があり 、地域の総力を挙げた地域戦略をいかに構
築するかに期待したい。
(4) 研究テーマ別評価結果
研究テーマ名
評価
コメント
高輝度LED(半導体発光素子)技術
を基盤とする医療用光源システム
の開発
A(+
○白色LEDの輝度と演色性の高さ について、開発目的に沿って目標が定量的
に設定さ れ、それ以上の成果が得られているとの報告がされている。その数
字の示す成果は国際的な優位性を明 確に示しており、研究開発は順調に進捗
しているといえる。平成19年度以降の計画についても、具体的な課題や問題
点に対する対応 策が盛り込まれており、資金配分も適当であろう。
○本研究課題の「医療用光源としてのLEDの高機能化」は、この知的クラスター
の根幹をなす部分であり、国際的優位性を常に維持し続けることが求められ
る。その点からも、本課題は充分な成果を出しており、大変に順調に推移して
いると考えられる。達成目標や、その評価も定量的に行われており、今後の開
発計画も、実現性が高いものである。ただ、白色発光効率が、従来の青色励起
のレベルに達し ていないため、未だにやや暗いこととコストが高いことなどの
課題も残っている。青色励起と同レベルの 100 ルーメンまで行かなくても事業
化は可能と考えられるが、70‑80 ルー メン程度は達成しないと、競争力に欠け
るのではないだろうか。外部量子効率の点で、新展開が見出されていることか
ら、目標の明るさ(60ルーメンは達成可能と思われるが、もう一がんばりが望
まれる。


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○自然に近い状態の色映りさらには色分離を実現できる白色LEDに対するニー
ズは確かに存在する。本来より自然に近い光源として、特殊な用途に限らず広
く現行の青色LED励起白色LEDを 置き換え得るはずのものである。そのため
にはまず白色発光効率の向上(現状の 2‑3 倍)が望まれるが、この問題の解決
に向けた特別な方策が用意されてい るとは思えない。ただ結晶品質の向上、
実装プロセスの改善など地道な研究の積み重ねによって確実に向上が期待さ
れる課題であり、現時点では研究目的、目標、研究開発状況等に問題を指摘す
る段階ではない。実装プロセス等で計画されている対策を計画通り速やかに
実行すべきである。
○発光効率の向上と密接に関連する が、製造コストも課題である。一般納税者
の立場に立てば、必ずしも現行の白色LED特許に抵触しない新技術であるこ
とに意義を見出し得ない。もし先行特許の包囲内技術を一部有効活用し国際競
争力のある自然光源が実現するなら 、それはそれで一般納税者の全体利益に
適う。本研究グループには、エピ成長、チップ製造に関する基本技術があり先
行特許の包囲網に抵 触しないとあるが、開発目標である高輝度白色LEDに関
するベストな製造法を考えたとき、それは先行特許に対してどのような位置づ
けになるのか、本研究開発の独創性とも関連し興味がある。
○先行する青色LED励起白色LEDと の競合,開発目標である白色LEDの演色
性を考え、まず医療,美術,宝飾関連等価格許容性の高い分野での特殊白色
光源として事業化されることを期待する。今後 2 年間の研究開発成果を見守り
たい。
○白色LEDは 、他にも製品があるが、本製品は他製品に比して、圧倒的な利点
を示すものではない。今後性能を向上させることを計画しているのならば、計
画内容を具体的に説明して欲しい。また、内視鏡に組み込む際にどのような技
術的課題があるかも明らかにして欲しい。
○国際特許の出願数が少ない。さらに、「基盤特許」が少ないのではないか。
高輝度白色LED技術を基盤とする
低侵襲治療機器の開発

○白色LED光源を用いた内視鏡開発にどのような大きな技術開発要素がある
のかを明確にし、それを解決して早急に実用化すべきである。また、内視鏡以
外の分野として提案されている光療 法や殺菌などに対しては、適切な光の周
波数が内視鏡の場合とは異なるので はないか。それらに対する技術的な展望
を示して欲しい。
○LEDと 内視鏡の組合せは、最強の応用デバイスであると思う。このまま開発を
すすめてほしい。
○白色LEDを組み込んだ内視鏡の試作品が完成しており、計画は順調に進捗し
ていると考えられるが、光量不足の問題を抱えている。内視鏡には、光源だけ
でなく、電源、操作性などクリアしなければならない問題が多いが、既存の消
化器用内視鏡に関する特許を関連企 業が保有していることから、光源を白色
LEDに転換するだけで製品化が可能な点は有利である。しかし、従来型の内
視鏡に本プロジェクトの白色LEDを 組み込めば、演色性が評価しやすくなる代
わりに光量不足 も顕在化しやすくなるだろう。白色LEDの特性が生きる内視鏡
の設計が望まれる。
○開発した高輝度白色LEDの演色 性の高さという特徴を活用して、細径の低侵
襲内視鏡、精神疾患や感情障害の光治療装置、腫瘍の視認性を高める手術
ナビシステムなど、応用性の高い技術の開発を目指しており、動物実験なども
すでに実施して操作性の確認まで行 っていることは高く評価できる。現在の照
度不足を補う発光効率を目指して開 発が進められており、近い将来の成果が
楽しみである。
○白色LEDの研究は順調に進んで いる。実用化を目標とするからには寿命の
保証は必須であり、至急対応が必要である。多くの関連材料で、寿命や耐久
性が不十分であるために実用に至らない例が多数ある。


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○高演色性白色LED光源を装着した大腸内視鏡用スコープを試作し動物に試用
した結果、LEDの照度が不足であること、LEDの発光効率として 60lm/W以上
が必要であることが判明したと述べ られている.高演色性白色LED内視鏡の
実用化は、高演色性白色LED光源の発光効率を計画通り向上させ得るか否
かにかかっている。 LED以外の技術的課題に関する研究開発は計画通り進
展していると見受けられる。
○精神疾患治療用LED照 明装置、低侵襲手術ナビゲーションシステム、肝細胞
自動分離装置に関する研究開発課題と高演色性白色LED光源に求められる
性能との関連を定量的に把握できな い。高演色性白色LED光源に求められる
性能、たとえばLEDの照度、スペクトル等に関する定量的表現を求めたい。
○各サブテーマの目的は 、それぞれの分野の基本あるいは汎用技術に高
演色
性白色LED光源を持ち込むことによってそれぞれの技術をより高度なものと
することにある。したがって高演色性白色LED光源が提供されない限り、今後
の研究はそれぞれの分野の技術そのものに関する研究にならざるを得ない。
高輝度白色LEDの 開発を待つ間の研究を、いかに「高輝度白色LEDを基盤と
する・・・・」ものとして運営するか、検討すべきである。
○ある程度の進展は見られるが、達成度としても満足できるものではないので
はないか。本研究テーマから、白色LEDそのものの機能に依存する部分をの
ぞくと、いかなる優位性が残るのかという点を、良く再吟味し、現時点での優位
性が明らかなもの以外は、事業としての継続を考え直すべきではないか。同
時に、さらに、そうした機器開発の要素技術で、高い優位性をもつ技術を有す
る企業の参画を真剣に考える必要が あると思われる。また、本研究テーマも、
薬事法の問題の克服という課題があ り、その対策も、より真剣に行う必要があ
る。
○実用化に向けて、有望な課題にテーマを絞ってゆくことが必要な時期であり、
手術ナビゲーションの見直し・中止は妥当な判断であろう。
LED、蛍光量子ドット等光技術を基
盤とする高性能診断機器の開発
B(+
○さまざまな独自技術を活用した光技術基盤の高性能診断機器の開発をめざし
ており、目的は明確で目標の定量化も適切に実施されている。世界的な見地
での技術的優位性も確保しており、今後のさらなる開発努力によって高い実用
化レベルの成果が早期に得られることを期待したい。
○各種診 断機器の開発に向けて、積極的に取り組んでいる。事業化がどの程
度、実現可能なのかはっきりしないところがある。
○一つの地域に複数の研究テーマが並立するのは当然で ある。しかし、それぞ
れの研究テーマに共通した基盤技術の存在と研究テーマ間の密接な連携が
求められている。本研究テーマを除く2つの研究テーマ間には高輝度白色
LEDと いう共通基盤が存在し、LEDの開発とその応用という密接な連携が存在
する。しかし本研究テーマと他の2 テーマに密接な連携を期待できるのか大い
に疑問である。さらに本テーマに含まれるサブテーマについても同様の印象
を受ける。個々のサブテーマの進捗状況、自己評価の内容、今後の計画等、
文面から理解する限り特に問題を見 出せないが、実績等で特に他の研究テー
マを凌駕しているとも思えない。このような状況下で本研究テーマへの研究資
源配分をどのような視点に立って行 ったのか。さらに一部サブテーマは他の
支援事業からの支援を受け研究主力を移動させつつある。この研究テーマを
中心に別個のクラスター形成を目指すのも一つの選択肢である。
○動脈硬化診 断・血管病診断・細胞解析・ガン診断の各研究テーマについて診断
機器の開発を、山口大学との医工連携により行っている。血管病診断につい
ては、血管異常収縮の原因物質SPCの作用機序の解明という研究上の進歩
があるにも関わ らず、事業化に結びつけられない点が残念である。他でも白
色LEDを 基盤としながら、その長所を十分に生かした製品開発となっているか
どうかに、やや疑問がある。


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○個々の研究テーマは事業化に向け て努力していると考えられるが、研究テー
マ間の連携も望まれる。
○本研究テーマも、上記の研究テーマ「低侵襲治療機器の開発」と同様に、白色
LEDの高機能化とその優位性に依存するテーマであるが、現段階での開発研
究では、未だ、その優位性を生かすところまで一定内という点で、前者とは大
きく異なっているように思われる。その点で、中間評価としての達成度には、
不満が残る現状である。
○診療の主体となるのは近赤外や超 音波である。ここでいう光技術とは、計測結
果の可視化に用いるものであるよう に思える。計測結果の可視化技術に関し
ては、既に工学分野で確立したものが多くあるが、それらとどこが異なるの
か、あるいは医療診断技術に特化する際にどのような特殊な技術的課題があ
るのかを明らかにしてほしい。医学関係者の協力が重要であると思われる。

ウエッブサイト:-------http://www.pdffind.com/pdf/37hdb5/

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时间(じかん)を発表した:2010-03-05   ファイルサイズ:0   フォーマット:pdf ファイル
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